今回はレスターマーキュリーの記者であるJordan Brackwell氏が、再びファンから夏の移籍又は既存選手の契約などについて質問に答えるというコーナーがあったので、前回と同様その内容を一部抜粋する形でお送りしたいと思います。(全編を見たいという方は最後にリンクを張っておくのでそちらから) 今回は少し長いですが、よろしければ最後までお付き合いください。
(前回のQ&Aについてのリンクはこちら)
・左SBの補強、チルウェルの移籍について
Q チルウェルの代役は今まで通りエイト・ヌーリみたいに若いタレントを連れてくるのかな?それともテレスやタグリアフィコのような経験豊富な選手を連れてくるの?
エイト・ヌーリみたいな10代の選手を連れてくるとは思わないね。何故ならトーマスと年齢が殆ど一緒だし、クラブはトーマスに期待しているから。レスターの通常のプランは21歳から25歳くらいの選手を探すこと。もちろんその手の選手でも経験はあるだろうけど、成長の余地が見込めることが重要。その点から言えばテレスなどは年齢が高すぎるし、その手のSBを獲得するかどうかは疑問だね。だけど可能性が0とは言い切れない。
Q マグワイアが£80mで売れたのになんでチルウェルの移籍金は£50mなの?これは市場価値を適切に反映しているのかな? この値段だと彼よりもアップグレードをするのは難しそうに見えるけど。
SBよりもCBの方が重要度が高いからじゃないかな。CBはチームの中心を作るからね。後はコロナウイルスの影響もあったかもしれない。通常の移籍市場の中でマグワイアの価値が£80mだとして、チルウェルは£60mの価値だとしよう。実際のチルウェルの売却価格は£50mだけど、大きくかけ離れてるわけでもない。そしてSBの価値というのはレスターがリカルドを£20m~30mの価格で獲得したということがある種答えを示していると思う。
Q チルウェルはチームの主力で、イングランド代表。そして契約もまだまだ残っていた。このことを考えると簡単に合意し過ぎたんじゃないかな?去年のマグワイア以上に抵抗してもよかったと思うんだけど。
そうだね。マグワイアみたいに対抗していたら彼と同じく長期戦になってただろう。だけど、早めに売却したことで代役を獲得できる期間を長く手に入れることが出来たよね。マグワイアとの違いは左SBにはソユンクみたいな選手がいないこと。だから長期戦にする余裕はなかったと思うし、チルウェルの代わりは何かしらの形で必要になってくる。トーマスだけではリスクが大きいからね。チームにとって去年のマグワイアの件が1つの教訓になってるかもしれない。
Q チルウェルの移籍金はもっと高くなるとは思ってたけど、そうはならなかった。となると代役はもっと安い移籍金になるのかな?加えてチルウェルの移籍金は今後の移籍市場についても影響がある?
自分はチルウェルが極端に安い移籍金で買い叩かれたとは思わないね。レスターがチルウェルに£80mのタグを付けてたとしても、その額はいくらなんでも非現実的だよ。代役に関してはレスターは£20-30m程度の額で代役を確保すると思うよ。この代役は素晴らしい代役でなければならない。とはいえチルウェルの移籍金を他のポジションにも使うことが出来れば、市場での動きは活性化するんじゃないかな。
・前線の補強 CF、WGについて
Q レスターは左利きの右ウインガーを探していると思うんだけど、だれが一番獲得する可能性が高いかな? イコネ?ブルックス?エンブエノ?
そうだね。マフレズのように左足で中央にカットインできる選手で、チームに今まで欠けていた強みを加えてくれる選手が望ましいよね。ちなみに現在トリンカオは候補ですらない。個人的にはイコネは一番面白い名前だと思う。フランスメディアは今のチームでハッピーって書いていたけど。
ブルックスは前から獲得候補のリストに挙がっている1人。これは今でも変わっていない。ただ興味関心はブルックスの長期に渡るケガによって大きくはないと思う。後は代理人が彼をChampionship(2部)ではプレーさせたくないというのが各クラブに知れ渡ってるから、どのクラブが興味を示しているのかは区別しづらいね。
Q 将来的なヴァーディの世代交代はどうするのかな?ワトキンスやエドゥアルドの獲得に動く可能性はどれだけある?
補強の優先順位としては低いと思うね。ヴァーディの代役の獲得は今後3年以内におけるプランである。可能性は0ではないけど、今夏で言えば他に最優先で補強をしなければならないポジションがある。ヴァーディはまだまだバリバリにやれてるし、イヘアナチョは彼の代役として十分に機能している。だからワトキンスやエドゥアルドのような選手に多額の額の資金をつぎ込むとは思わないね。
・既存選手の新契約。グレイ、エバンス
Q エバンスの新契約はどうなったの?彼との契約延長は選手を獲得することよりも重要だと思うんだけど。
クラブはエバンスに対する評価は高いし、いずれ合意すると思うよ。彼はロジャースが気に入ってる選手だし、DF陣の要だからね。クラブは彼の貢献に対して報いをあげたいと思っているだろう。ロジャースがエバンスと新契約を結びたいって言って以降具体的な新情報はないけど、エバンスはかなり高い確率で残りたいと思っているだろうし、彼が移籍するなんて想像がつかないね。
Q グレイの今後はどうなるの?モウリーニョが彼と話を進めているとの噂があったけど、いくら彼の契約が1年しか残っていないとはいえ、£20mのオファーを認めるとは思わないんだけど。
自分は彼が移籍するよりも残留する確率の方が高いと思う。ロジャースは明確に彼をキープしたい思っているし、彼との契約延長交渉は夏の間にやるべきことの1つだろう。スパーズのような噂は、新しい契約を押し進めるために代理人がそのような噂を流している可能性もあるからね。
・スカウト体制の変化?
Q レスターはここ数年移籍市場で素晴らしい動きをしていると思うけど、レスター内部でのスカウティングシステムは大きく変わったのかな? それともロジャースが就任してからアプローチの変化があったのかな? 例えばコンジェルトンが就任してから大きく変わったのか、それとも今まで通りの分析方法なのか。
良い質問だね。まずはラドキンがフットボールダイレクターという立ち位置でトップなのは変わりない。想像だけどアプローチは大きく変化してないと思う。クラブはロジャースが就任してからムラデン・ソルマスという分析部門のトップの人間を獲得した。 そしてデータ分析を基にしたアプローチを取っているからそこまで大きく変化はないはずだよ。
またロジャースは他のクラブと比較して、選手獲得の手続きには大きく関与してないと以前述べている。リストアップされたターゲットに対して、その選手が欲しいか欲しくないかくらいは言うだろうけど、少なくともロジャースが選手を見つける役割ではないだろう。
※質問で上がったコンジェルトンという人物は選手獲得のプロセス全体を指揮する人間。(どこが補強で必要かを分析し、そしてそこから分析ツールなどを使って適切な獲得候補を絞り込んだりなど)ラドキンは会議で上がった選手などを獲得できるかどうか他クラブと交渉する位置にいる人間。
・新シーズンに向けて デュースバリーホールのスカッド入り チームの現実的な目標
Q 水曜日に試合はデュース・バリーホールとタバレスはすごくよかったね。ユースから誰がトップチーム入りを果たすのだろう?
デュース・バリーホールは現時点でより完璧な選手になっているね。ブラックプールでのローン移籍でLeague One(3部)のレベルは彼には必要ないってことを証明したし、水曜日のゲームは素晴らしかった。自分の唯一の懸念は彼が来週末に22歳の誕生日を迎える事。ヨーロッパリーグでは今シーズン彼にチャンスがあるかもしれないけど、Championship(2部)にローン移籍で出向く可能性もある。
※何故22歳の誕生日を懸念しているかというと、プレミアリーグの登録枠は21歳以下までの選手なら25人のメインであるスカッドリストとは別に、21歳以下の選手を登録する用のリストが存在する。(主にユース選手又は新戦力が21歳以下の場合に使われる)
そこに登録しておけば25人のメインであるスカッドリストの枠に登録する事なくプレミアリーグの試合で使用できる。(例えばジャスティンは昨シーズン、21歳以下用のリストの方に選手登録されていた) だがデュース・バリーホールの場合、彼をプレミアリーグの試合に出したければ25人のメインスカッドの方に登録しなければならない。
Q 来シーズンのクラブへの現実的な期待は何だと思う?昨シーズンの後半に他のクラブが改善してきていることを考えると、トップ10入りがベストなのかな?
もしトップ8より下の順位に終わってしまったら、クラブはがっかりすると思う。ウルブズはヨーロッパリーグがプレミアリーグに大きな悪影響を与えることはないというのを証明した。私にとって8位は良いシーズンと言えるだろうね。それ以下の成績であればカップ戦での活躍を期待しているよ。
0コメント