レスターで来シーズン契約最終年に突入する8人のプレーヤー


 夏の移籍市場というのは新戦力の獲得というだけでなく、現在所属するプレーヤーに対して新しい契約延長の話を持ち掛けるには絶好の機会である。レスターでは20-21シーズンの開幕を前に、ジェームズ・マディソンの新契約が発表される見通しで、チャングラル・ソユンクも新契約締結に向けて話し合いが続いている最中だ。


 しかし他の一部のプレーヤーは契約に関して緊急性を要するかもしれない。レスターは現在トップチームの中で8人のプレーヤーが契約最終年に突入しようとしている。ここではその8人の選手を紹介すると共に、彼らに新契約が渡されるのかどうかを含めて見ていく。


 

 ・ジョニー・エバンス

 エバンスは2018年の夏にウェストブロムから£3.5mという移籍金でレスターにやってきたが、来シーズンが3年契約の最終年となる。

 

 昨シーズンのエバンスは他の誰よりも試合に出場し、彼の存在はチームに大きな重要性をもたらしている。そのため、いくらチームがパンデミックによって財政的な影響を受けたとしても、もし彼と契約延長をしないとするならば大きな驚きだろう。

 

 実際にロジャースはエバンスとの契約延長が今夏の優先事項の1つとしており、“その件に関して我々は落ち着いている”と7月に話している。

 

 ロジャース「彼は素晴らしいプレーヤーで自分はかなり良い関係性を築けている。だからジョニーと我々が求めるものは1つさ。契約に関しては夏に検討するだろうし、彼は間違いなく自分がキープしたい選手だよ。


 彼は突出したプレーヤーで、最高のレベルでプレーしてきた。だからこそ、このような経験を持っているのは我々にとって非常に価値が大きいものなんだ。(契約延長は)シーズンが終わったタイミングで見る一部のものになるだろう。」


 

 ・ディマリ・グレイ

 ウィンガーは今シーズンわずか3試合の先発出場に留まり、これはレスターでのフルシーズンをプレーした中では最も少ない数字である。だがこれは必ずしも彼のレスターでのキャリアが終わることを意味するわけではない。


 シーズン中いくつもの場面でグレイはスーパーサブとして自身の存在を示したし、彼はシーズン再開後の中で一貫性のあるプレーし続けた選手の1人である。

 

 このまま行けば、来シーズンで契約が切れることなりスパーズ行きの噂も出ている。スパーズは彼ららしく、安い移籍金での獲得を狙っているだろう。しかし、今年の初めには新契約締結の検討がほのめかされていた。


 3月にロジャースはグレイの代理人がクラブとの間でグレイの契約について話していることを明かしたが、あくまで「今は我々がリーグ戦でより高い順位を目指すことに集中している」ということだけに留めている。


 

 ・ルーク・トーマス

 リーグ戦最後の3試合で見せた期待値の高いパフォーマンスを見れば、10代のタレントをファーストチームのプレーヤーとして考えることは何らおかしくない。

 

 来シーズンはロジャースの中でますます地位を確立することになるだろう。だからこそ、新契約の締結は非常に大事なものである。

  

 このレフトバックに待ち構えている未来というのは間違いなく明るいものである。そしてレスターはその未来がキングパワーにあるということを確認したいはずだ。


 

 ・イスラム・スリマニ

 4年前のクラブ史上最高額の移籍金で獲得したプレーヤーは来シーズンが5年契約の最終年である。


 ここまでの4年間の契約においてスリマニは1年半レスターに在籍し、残りの2年半はローンでチームを離れている。この間チームは完全移籍で彼を売り捌くことが出来なかった。

 

 そしてパンデミックの影響はチームを助けてくれないし、彼が高給取りであることも変わらない。しかし、チームは来シーズンにフリーになるのを前に、再びこのアルジェリア人を売り捌こうとするだろう。たとえそれが、£30mで獲得した移籍金に見会うだけの利益を得られなかったとしても。


 

 ・アドリアン・シウバ

 

 スポルティングの同僚であったスリマニと同様に、シルバはローン移籍前のレスターでの18か月はプレー時間を確保するのにあまりにも苦しんだ。今シーズンはスリマニと2人でシーズンを完結することが出来なかったモナコでプレーをした。


 残念ながらローン先のモナコも、古巣のスポルティングも彼を求めておらず、彼は他の移籍先を探すことになるだろう。


 彼がインタビューで認めていたように、今週末チームがプレシーズンに向けてトレーニングに戻るに際して、シルバも同様にトレーニングに戻ってきたとしても彼の優先事項はチームを去る事である。 


 

 ・ウェズ・モーガン

 スキッパーは7月に結んだ新契約によって、来シーズンはレスターで10年目のシーズンを迎えることとなる。


 彼はGK以外のプレーヤーでは、リーグの中でシェフィールド・ユナイテッドのフィル・ジャギエルカ、ブライトンのグレン・マリーに次いで、3番目の高齢選手。そして新シーズンは37歳を迎えることとなるが、ロジャースとスカッドからの評価は未だに高い 。


 しかし、来シーズンの夏に契約が切れる時に際して、3年連続で1年契約を結ぶこととなるかは不透明である。レスターはシーズン終了後にリーグ優勝を勝ち取ったキャプテンとは感動的なお別れが待っているかもしれない。


 

 ・クリスティアン・フクス

 1年前の段階で家族がニューヨークの居ることもあり、アメリカでのキャリアを見据えていたにもかかわらず、フクスはまだレスターのプレーヤーである。


 フクスのプランでは本来レスターには3年間の在籍予定であった。しかし来シーズンが終われば、彼が考えていたプランの2倍の期間レスターでプレーすることなる。


 オーストリア人はシーズン開幕前に35歳をとなり、トーマスが出場機会を得られ始めたことによって、契約が延長されるかは不透明である。


 

 ・エルディン・ヤクポビッチ

 ヤクポビッチはフクス、モーガンと同様に今夏に新契約を受け取った。彼は契約が切れる前、当初の3年契約が終了し、その間にレスターでの出場機会はたったの4試合だけであった。


 一方ロジャースはゴールキーパーは3人体制を好んでおり、ヤクポビッチ本人もダニー・ウォード、カスパーシュマイケルとの関係性は良好である。


 彼は36歳で新シーズンを迎えることとなり、この年齢はゴールキーパーというポジションを考えればまだまだ引退する年齢ではないのかもしれない。もしレスターがイベルセンなどを含めた若手キーパー達をローンに出し続けたいと考えるのであれば、ヤクポビッチに新契約を来シーズン末に渡す事はそれほどおかしなことではない。


 

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