この試合はレスターにとってベストゲームではなかったかもしれない。
ヴィカレージ・ロードで示されたゲームに続くかのように、ほとんどのチームがリーグ再開初戦で練習不足故の万全とはいえないパフォーマンスであった。しかしレスターはまだトップ4のチームであるように感じた。
ブレンダン・ロジャースのポゼッションスタイルのベースはフットボールがなかった間でも失われることはなかったし、ワトフォードはボールを保持に苦労した。それだけでもレスターが積み上げてきたスタイルがどれだけ達成されてるかの証であろう。
この試合レスターは69%の保持率を記録したが、プレミアリーグのアウェーゲームにおいて、アウェーチームが70%近いボール保持率を記録することは殆どない。それが起こるのはマンチェスター・シティやリバプールなどのリーグにおけるビッククラブだけであろう。
レスターは今かなりの存在感を示しているだろうし、彼らは常に全力を出して勝利に向けて試合に臨んでいる。そしてレスターが今現在3位にいるのは決して偶然の出来事によって生じたことではない。このことは長いブレイクによって簡単に忘れ去られてしまう。
ワトフォードとのアウェーゲームは彼らがシーズンを通して生み出してきたサッカーを思い出させるものだった。ロジャース政権下におけるレスターは少なくとも明確な弱点というのは非常に少なくなってきた。彼らのゲームには、たとえ望んでいるほど流動的ではなかったとしても、確実性がある。
ヴィカレージ・ロードでのゲームはチャンスを演出することが一番の問題だったかもしれないが、この試合は事実上の開幕戦と何ら変わりない。試合終了間際にベン・チルウェルが、左足を振りぬき強烈なミドルを決めた時には、決して良い状態からかけ離れてるわけではなかった。
そしていくらワトフォードが残留争いをし、直近8試合のリーグ戦わずか1勝だったとしても、もはや彼らが簡単に勝てる相手ではないことを忘れてはいけない。その1勝はシーズン延期前、首位をひた走るリバプールが挙げたものであると考えれば、その説得力は増すだろう。
このゲームは試合前の予測不可能な数週間前の状況を考えればかなり難しいゲームであった。グレイグ・ドーソンに浴びたオーバヘッドによる同点ゴールを対処することはほとんど不可能であるし、レスターは何とか困難を潜り抜け、満足できる部分もたくさんあったと言える。
レスターサポーターが常に不安を覚えるのは仕方がないことだろう。何故ならチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドのようなクラブが自分たちを引きずり降ろそうとし、シーズン序盤からずっと握りしめていたCLへの出場権を奪おうをしているのだから。だが怯えてはならない。彼らは細心の注意を払いながら、チームを1つにし、周りのチームよりも良い状態のように見える。
ジェイミー・ヴァーディは脅威となり、ワトフォード守備陣を苦しめさせ、常に背後を狙っていたし、ジェームズ・マディソンは生き生きとし、後半には弾道の低いミドルシュートでゴールに迫った。そして途中出場から出番を得たディマリ・グレイはワトフォードの守備陣に多くの問題をもたらした。
守備面ではジョニー・エバンスとチャングラル・ソユンクはほとんどの場面でこれまでと同様に安心感あるプレーをもたらしてくれたし、カスパー・シュマイケルは何度も好セーブを連発した。
この試合からはポジティブな面がたくさんあった。たとえ試合結果がかなりがっかりするようなものであったとしても。
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