フットボールが生まれた当初というのは1試合で22人がプレーし、22人しかプレーすることは出来なかった。
しかし1965年にフットボールリーグで初めて交代枠というのが現れ始め、交代枠を増やせる数もその後増えていき、監督が交代枠を使うことも増えていった。そしてその数は1990年代中盤に交代枠3枚というルールが作られ今に至ることとなるが、プレミアリーグは今週再開するリーグ戦では1試合辺り「5人」の交代枠を使うことが可能となる。
試合のルールを管理するIFAB(国際サッカー評議会)は一時的なルール変更を実施。交代する回数は3回までとされているが(ハーフタイムに選手交代した場合は4回)、交代枠を5人に増やした。この決断は夏の暑さ、そして多忙なスケジュールの中で試合をこなす選手へのプレッシャーを軽減するために作られたものだ。
このルールは他国リーグに先駆けてリーグを再開したドイツ・ブンデスリーガでも導入されている。この交代枠5人制というのはレスターにとってアドバンテージになるかもしれないというのが数字で示されている。何故なら彼らは途中出場の選手が多く得点に関与しているからだ。
今シーズン、レスターはプレミアリーグにおいて途中出場の選手が12ゴール(8ゴール 4アシスト)に関与している。これはプレミアリーグでトップの数字であり、2位のマンチェスター・シティとは3ゴールの差をつけている。この数字はレスターの選手層の厚さという意味での強さとブレンダン・ロジャースが戦術的に凄腕を振るっていることを示すものである。2つの交代枠増加はクラブと監督にとって途中交代での優位性を示す更なる機会を与えてくれるだろう。
途中出場ではケレチ・イヘアナチョが3ゴール(1ゴール・2アシスト)に絡んでいて、この分野においてチームトップとなっている。だがハーヴィ・バーンズ、ディマリ・グレイ、マーク・オルブライトン、アヨセ・ペレスなど多くの選手が途中出場で攻撃面においてポジティブな貢献をここまで提供してくれた。そしてリーグ中断前最後の試合となったホームのアストン・ヴィラ戦でも途中出場でジェイミー・ヴァーディが2ゴールを決め勝利に貢献した。
レスターが準々決勝進出を決めているFAカップを決勝まで勝ち進んだ場合には42日間で12試合をこなす過密日程が待ち受けることとなり、メンバーのローテーションというのは大きな要素になってくる。「ローテーションは検討している中の一部である」と選手のローテーションについて語るのはブレンダン・ロジャース。
そして彼は続けてこう話した。
「選手のローテーションは昔からあるように重要になってくる。ゲームが進んでいく中で我々が間違いなく見ていく要素の一部になる。この期間の中で選手はかなりの集中をして貢献する準備をする必要がある。何故ならフレッシュさというのが必要になるからね。」
残り9試合で5位マンチェスターユナイテッドとの差は8ポイント。もう一度CLの舞台を戻るためにはここからが本当の力が試されることとなるのは間違いないだろう。既存の選手をどれだけ上手に使いこなせるかがレスターの将来を左右する。
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